遷延性意識障害とは、重度の睡状態や意識障害が長く続く、いわゆる植物状態のことです。

 

車と歩行者・自転車の交通事故により、脳に激しい衝撃を受けてしまうと、遷延性意識障害になってしまうことがあります。

 

日本脳神経外科学会の定義では、以下の①~⑥が3ヶ月以上続いた場合、遷延性意識障害にあてはまるとされています。

 

 ①自力で移動することができない

 ②自力で飲食をすることができない

 ③尿などの失禁がある

 ④第三者から見て意味が明確にわかる発言をすることができない

 ⑤簡単な命令には応じることもあるが、意思疎通を十分にできない

 ⑥目を動かして物を追うことができても、人などの認識をすることができない

 

少し前までは元気だったのに、事故によって突然コミュニケーションが取れなくなってしまうわけですから、ご家族の悲痛は計り知れません。

 

また、遷延性意識障害については、国のバックアップ体制が不十分なため、3ヶ月を超えると同一病院での入院継続が難しくなり、転院・退院を促されることになります。

このため、被害者家族が何度も転院せざるを得ず、この点でもご家族のご苦労は大変なものとなります。

 

ご家族が遷延性意識障害になってしまった場合の法律問題は、主に2つあります。

1つ目は、成年後見の問題、もう1つは損害賠償の問題です。

ここでは、成年後見の問題について解説します。

 

成年後見の問題

成年後見人制度とは、物事を把握する能力などが低下してしまった方(被後見人)が不利益を被ることのないように、援助してくれる人を付ける制度です。

この援助をする人のことを後見人といい、被後見人の財産管理を行います。

典型的には、重度の認知症を患い、判断能力が衰えてしまった方を、不当な契約から守るために利用されます。

 

交通事故の被害者が遷延性意識障害とされた場合にも、まずはこの制度を利用して、被害者のご親族が成年後見人になる必要があります。

遷延性意識障害とされた被害者は、自力で示談をすることができません。

ご親族が被害者の成年後見人になれば、被害者の代わりに、相手方や相手方保険会社と示談をすることになります。

 

当事務所では、被害者が遷延性意識障害となった場合の後見人選任のサポートを無料で行っております。

裁判所に行って手続をするのが大変だという方は当事務所にご依頼ください。