交通事故で顔に残ってしまった傷について、後遺障害が認められることがあります。
顔に傷が残ってしまうと、精神的に苦痛を感じたり、日常生活で消極的になってしまったりすることもあります。
営業など、顔を合わせることが重要なお仕事だと、支障が生じる場合もあるでしょう。
顔の傷が後遺障害として認められるためには、まず、傷の位置が日常的に露出する部分であることが必要です。
例えば、髪の毛で隠れるところでは日常的に露出がないので、後遺障害の認定が受けられないことが多いです。
顔の傷の後遺障害は、その傷の大きさにより、3種類に分けられます。
1~3にかけて重くなっていきます。
以前は傷の大きさ以外にも、男性と女性で差が設けられており、女性の方がより重く後遺障害の認定がされていましたが、このような取り扱いは男女平等に反するという裁判所の判決(京都地裁平成22年5月27日)が出て、現在では男女で取り扱いに差はありません。
1.外貌に醜状を残すもの
- 後遺障害等級 12級
- 自賠責の保険金 224万円
以下のいずれかに当てはまると12級が認定されます。
ア 頭部の場合
鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損
イ 顔の場合
10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の線条痕(線になっている傷)
ウ 首の場合
鶏卵大面以上の瘢痕
2.外貌に相当程度の醜状を残すもの
- 後遺障害等級 9級
- 自賠責の保険金 616万円
顔に長さ5センチメートル以上の線条痕で、人目につく程度以上のもの
3.外貌に著しい醜状を残すもの
- 遺障害等級 7級
- 自賠責の保険金額 1,051万円
以下のいずれかに当てはまると7級が認定されます。
ア 頭部の場合
手のひら(指は含みません)大以上の瘢痕(傷が残っていること)または頭蓋骨の手のひら大以上の欠損
イ 顔の場合
顔に鶏卵大面以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥没
ウ 首の場合
手のひら大以上の瘢痕
当事務所の実績
当事務所では、顔の傷について、後遺障害の申請から依頼を受けて、後遺障害を獲得した実績があります。
【お客様の声】
私は交通事故に遭い、額に約3.2cmのV字型の傷が残ってしまいました。
私が加入していた保険には弁護士費用特約が付いていたこともあり、後遺障害の申請の手続とその後の相手方保険会社との交渉について、弁護士さんに依頼をしようと考えました。
たまたま妻が保険代理店に勤めており、上野弁護士をご紹介いただきました。
上野弁護士に後遺障害の事前認定の手続をお願いしたところ、上野弁護士は、私が通っていた病院の医師と面談し、後遺障害診断書の作成について詳細にお打ち合わせをして下さいました。
その上で医師が作成してくださった後遺障害診断書をもとに後遺障害の事前認定をしていただいたところ、この度無事に遺障害等級12級が認められることとなりました。
<ご相談について>
当事務所では交通事故の後遺障害に関するご相談を広くお受けしております。
交通事故の後遺障害含め、賠償交渉でお困りの方は是非当事務所までご相談ください。
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